話題のエッセイ
同じように思う人がいるのか。自分も同じように言われてきた。何故アルファベットでクスクスと笑うのか。なぜ腰を揺らすことが面白いのか。何故牛乳がこぼれると面白がるのか。私にはちっとも分からなかった。それが何故か気付いたのは、成人して間もない頃だった。それまでは「純粋ちゃん」として腫れ物のような扱いを受けていたのだ。
ある日、見知らぬ翁に話しかけられたことがある。自殺した男の話。言い伝えなのだという。比喩表現も何も無く擬音語の垂れ流し、文学性など微塵も無かった。
「興奮」した。ぞくぞくした。麻薬でも浴びたような、日本酒を数合飲み干した後のような浮遊感でそれ以外の事を考えられなくなった。
家に着いた頃には、私はとうに「覚醒」していた。
疲れていたのかも知れない。間違う事への理性が機能しなかったのだろう。吊り橋効果もあったかもしれない。一時の過ちならばどれだけ良かったか。
だけど断言できる。「覚醒」したことは紛れもなく事実なのだということを。
自分はその後布団の中で何をしたのか――――いや、どんな欲動が襲ってきたのかを忘れていないから。ココに書きはしないが、償いきれない罪であろう事はとうに自覚している。
件の男子が「覚醒」しないことを心の底から祈るよ。無意識に沈んだ欲動ほど恐ろしいモノは無いのだ。
ある日、見知らぬ翁に話しかけられたことがある。自殺した男の話。言い伝えなのだという。比喩表現も何も無く擬音語の垂れ流し、文学性など微塵も無かった。
「興奮」した。ぞくぞくした。麻薬でも浴びたような、日本酒を数合飲み干した後のような浮遊感でそれ以外の事を考えられなくなった。
家に着いた頃には、私はとうに「覚醒」していた。
疲れていたのかも知れない。間違う事への理性が機能しなかったのだろう。吊り橋効果もあったかもしれない。一時の過ちならばどれだけ良かったか。
だけど断言できる。「覚醒」したことは紛れもなく事実なのだということを。
自分はその後布団の中で何をしたのか――――いや、どんな欲動が襲ってきたのかを忘れていないから。ココに書きはしないが、償いきれない罪であろう事はとうに自覚している。
件の男子が「覚醒」しないことを心の底から祈るよ。無意識に沈んだ欲動ほど恐ろしいモノは無いのだ。