終戦記念日に争いの火種が生まれてしまうとは、皮肉なものだ。
人は殺したがりの食いたがりなんだろう。
やっぱり人間って気持ち悪いし嫌いですね。ビョーキが蔓延したからというもの、より一層人間が嫌いになる。大切な者を救うために、大切な人の大切な人が死んでもいい……いや、むしろこの手で殺したくなることさえあるのが人間なんだと知ってしまったからね。これは人間の本能らしい。規定に従わぬ者を処すると歓びの感情が生まれるんだってさ。生物学的な話であり、後天的な文化によるものじゃない。あるいみ恐ろしい話さ。
曖昧な道理による「社会悪」という規定が”神”によってなされたとき、民は疑うこと無く「悪」へと刃を向ける。”神”は何もせずただ言葉を吐くだけ。でも民が動く。今私が苦しんでいるのはこの「悪」の仕業なのだ、と民は解釈し、”神”に与しようと武器を持ち駆けだしてゆく。